残すところ3節となり、激しい優勝争いが繰り広げられる女子ブンデスリーガ。現在、勝ち点で首位のフランクフルトに並び、得失点差で劣る為に2位につけているポツダムに痛手となる出来事がおきた。最近では、永里亜紗乃とポツダムのフォワード陣の一角をともに担う事が多かった、背番号6のアノンマ(赤道ギニア代表)に対して、3試合の出場停止処分が下ったのだ。女子ブンデスは残り3節のため、16日の試合でアノンマのシーズンは幕を閉じてしまった。
ことの発端は、今月16日に行われたヴォルフスブルクとの試合の前半だった。アノンマは、15分にレッドカードで一発退場となってしまう(上の動画参照/再生すると該当のプレーから始まります)。DFBの公式サイトを見ると、「反スポーツ的行為」が原因とされている。上の動画からでは事態の全貌を掴む事はできないが、いくつか記事を参照すると、「アノンマがやや手荒いプレーをする->目の前でそれを見たヴォルフスブルクベンチから怒号が飛ぶ->それに対してアノンマが中指を立てた」ということが、上の試合の15分前後に起こったことのようだ。レッドカードはこの中指を立てた行いに対して下された判定とみられる(その瞬間をとらえた写真、映像は出回っていない。1:17の様子から副審は見ていたと受け取れる)。結果、アノンマはこの行いのために、先に述べたように、3試合の出場停止となってしまった。
※5/23加筆: いくつかの記事では、ベンチから引き下がる途中のアノンマとヴォルフスブルクベンチの間で再び揉め事が起こった事が指摘されている。この記事を読んで下さった方から、指を立てたのはその時ではないかという指摘をTwitter上で受けた。可能性のひとつとしてここに併記する。
順位 | チーム | 勝 | 分 | 負 | 勝点 | 得失点差 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | フランクフルト | 14 | 5 | 0 | 47 | 61 |
2 | ポツダム | 15 | 2 | 2 | 47 | 45 |
3 | ヴォルフスブルク | 14 | 4 | 1 | 46 | 45 |
なお、この問題は、アノンマが自らの試合中の行いに対してヴォルフスブルクベンチから肌の色をもとにした侮辱的な発言があったからだと弁解したために、人種差別問題としてドイツ国内では波及している。ヴォルフスブルクのラルフ・ケラーマン監督は否定しており、最終的な事態の沈静化は今のところなされていない。
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