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Month: 8月 2014

INACからシアトル・レインへレンタル移籍していた川澄奈穂美(FW)が、NWSLのベストイレブンに選出された。ベストイレブンのリストについては別にまとめることにして、ここでは川澄の今シーズンについて振り返ることにしよう。

なでしこリーグ2013シーズンのMVPといえども、女子サッカーの本場であるアメリカのNWSLでどれほど活躍できるか開幕当初にわかっていた人はほとんどいなかっただろう。開幕直前に行われた、アメリカ女子代表選手たちが欠けているなかでの親善試合で5アシストという離れ業をやってのけたものの、開幕戦はベンチスタートだった。

シアトル・レインの今年のFW陣は、ボストンから加入したルルー、リヨンからNWSLに一本化したラピーノ、そしてINACからのゴーベルヤネズ、川澄の4人がおり、いずれもベンチで座らせておくだけでは惜しい選手だった。ラピーノを中盤に下げて使えば、3トップにして余らせることなく使うこともできたが、その中盤にはリトル、フィッシュロック、あるいはウィンターズといったこれまた控えにするにはもったいない選手たちがいた。

川澄選手のNWSL2014シーズンの活躍

ハーヴィー監督は起用法について頭を悩ませていたかもしれないが、この状況はラピーノが開幕戦に怪我をしてしまったことによって、思いがけず解決することとなった。その後、川澄はアジアカップでチームを離れるまで、NWSL特有のタイトな日程ながらも4試合連続で先発出場することになった。日本からの報道陣も駆けつけたシーズン4試合目のスカイブルー戦では、荒天も味方しながらNWSL初得点も決めた。

アジアカップから戻ったあとの活躍は、多くの人が知る通りで、チームに再合流したスカイブルーとの試合で2ゴールを上げたり、ボストン・ブレーカーズとの試合では決勝点を決め週間MVPに選ばれたりなどした。結局、アジアカップ期間中の4試合を除く、すべての試合に出場した。※以下は今シーズン全9ゴール総集編の動画。

シーズン全24節を終えた時点での主な成績は、9ゴール5アシスト(9ゴールはリーグ全体5位で、5アシストは全体7位)。この成績とレギュラーシーズン優勝への貢献が評価され、見事NWSLベストイレブンに選出された。他のフォワード2人が、ロドリゲス(カンザスシティ)とホリデー(カンザスシティ。前年の得点女王とMVP)というアメリカ女子代表100キャップ越えの名選手であることからも、いかに名誉な賞であるかわかるだろう。


オリジナルTシャツ発売や、ヘンリー君のことなど、ピッチ外の活躍については別の機会があれば書きます。

ヴォルフスブルク所属のフィッシャー、ケスラー、ミュラーの3人が対象となっていた、UEFAヨーロッパ女子最優秀選手賞の受賞者が8月28日に発表された。受賞したのはナディーン・ケスラー。2年連続で女子チャンピオンズリーグ(WCL)と国内リーグを制覇したチームのキャプテンとしての貢献や、WCLファイナルのティレソー戦でチームの決勝点となったミュラーのゴールのアシストなどが評価された。

ケスラーは受賞コメントとして、「この賞をもらうことはたいへん名誉なことです。チームの皆とチームを裏で支える皆に感謝します。この賞は皆でとったものです」とコメントした。

なお、最後の3人の中での順位は、ケスラー、ミュラー、フィッシャーの順だった。これ以下のトップ10については以前の記事、“UEFA女子最優秀選手候補は、フィッシャー、ケスラー、ミュラーのヴォルフスブルクトリオ”を参照のこと。以下の動画は2014年のケスラーのプレー動画。

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参考リンク UEFA -“Kessler wins Best Women’s Player Award”

日本時間の8月25日午前8時より、FIFA女子U-20ワールドカップの決勝戦が行われ、前回大会準優勝のドイツが1-0でナイジェリアを延長の末下し、頂点に立った。ドイツ女子代表はA代表も含め、ロンドンオリンピック以後の主な大会(UEFA 2013やアルガルベカップ2014など)で殆どタイトルを獲得しており、男子代表とともにナショナルチームとして最盛期にあると言える。

今大会はU-20日本代表(ヤングなでしこ)が出場権を逃してしまっていただけに、日本国内での注目度はさほど高くなかったかもしれない。とはいえ、2年後、つまり今年のU-17ワールドカップコスタリカ大会で活躍したメンバーたちが中心となる次回には十分期待ができる。今大会でアメリカを破るなどして準決勝まで進んだ北朝鮮は、2年前のU-17で準優勝国であったし、その大会で優勝国だったフランスは3位にまで上り詰めた。

表彰関係

ゴールデンボール賞は、準優勝ナイジェリアのオショアラ(Asisat Oshoala)が獲得した。U-20のゴールデンボール賞の歴代の受賞者を見ると、シンクレア(ポートランド)、マルタ(ローゼンガード)、马晓旭、シドニー・ルルー(シアトル)、アレクサンドラ・ポップ(ヴォルフスブルク)、そして前回大会のマロジャン(フランクフルト)という錚々たる選手達がいる。オショアラのこれからが楽しみでならない。

続く、シルバーボール(前回大会では浦和Lの柴田華絵が受賞)とブロンズボールにはフランス代表から、ムボック=バティ(ギャンガン)とクレール・ラヴォゲズ(モンペリエ)がそれぞれ受賞した。

得点ランキング上位5名は以下の通り。(凡例: 順位 名前[ローマ字表記/国籍/(得点/アシスト)])

  1. オショアラ [Asisat OSHOALA / ナイジェリア / (7/2)]
  2. ポーリーン・ブレマー [ Pauline BREMER / ドイツ / (5/6)]
  3. サラ・デブレッツ[Sara DAEBRITZ / ドイツ / (5/2)]
  4. クレール・ラヴォゲズ [Claire LAVOGEZ / フランス / (4/5)]
  5. リ・ウンシム [RI Un Sim / 北朝鮮 / (3/2)] ※3ゴールほか7名

なお、フェアプレー賞には、開催国のカナダが選ばれている。

参考

主にFIFAの大会ページを参照した。

 人工芝のスタジアムが、初めてワールドカップで使用される予定の2015年カナダ大会。ワンバックを含む世界のトップ選手達は人工芝スタジアムの使用に対して抗議をしつづけてきた。チケットの一般発売まで約1ヵ月と迫った時期に、抗議に対して沈黙を続けていたFIFAとカナダサッカー協会に対し、選手らは法的手段も辞さないとして法律専門家を通じて抗議の意見書を送った。

 これが大きく取り上げられることになった。その後、元イングランド代表のホワイトがBBCの取材に、アメリカ代表のワンバックがニューヨークタイムズの取材に応じ、ますます耳目を集めることになった。ボールの転がるスピードやスライディングの際の摩擦による火傷、あるいはバウンドがまばらになるなどの実質的なプレー面の被害だけでなく、選手は「人工芝開催の問題はジェンダーの問題だ」と主張している。

 FIFA会長のブラッターは、「人工芝はモダンフットボールの未来だ(Artificial Turf is the future of modern football)」と語っている。その理由として主に、世界中の人々が気候にとらわれず平等にプレーできる、ということが挙げられている。選手達にとっては、人工芝を推進して行きたいFIFAがカナダ大会を人工芝を利用した大会のモデルケースとして利用しようとしているのではないかと映る。ホワイト曰く、「女子が実験用モルモットであるかのよう」

 この抗議は徐々に波及して行き、現在ではサッカーというスポーツの垣根を超えて支援が広がっている。例えば、NBAのスター選手でフォロワーが5百万人以上のコービー・ブライアントは、Twitterでシドニー・ルルーの芝生で焼けたすねの画像を「アスリートを守れ(#ProtectTheAthlete)」というハッシュタグ付けて「拡散」させた。

現在まで起きていることをまとめると以上のようになる。今後新たなニュースがあるとすれば、FIFAかカナダの協会からの回答だろう(そうであることを願いたい)


以上が8月22日までの概要です。第二回はワンバックのNYTインタビューとやけどについて、第三回は開催スタジアムについての予定です。

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8月22日、スイスのニヨンにてUEFA女子チャンピオンズリーグの組み合わせ抽選会が開催された。その様子は、UEFAの公式サイトを通じて生中継された。組み合わせは以下の通りとなっている。

UEFA WCL 2014-15組み合わせ
#
1 KKPK Medyk Konin(ポーランド) vs グラスゴーシティー(スコットランド)
2 Ryazan-VDV(ロシア) vs FC Rosengård(スウェーデン)
3 ACF Brescia(イタリア) vs オリンピック・リヨン(フランス)
4 Clube Atlético Ouriense(ポルトガル) vs Fortuna Hjørring(デンマーク)
5 SK Slavia Praha(チェコ) vs バルセロナ(スペイン)
6 Raheny United(アイルランド) vs ブリストルアカデミー(イングランド)
7 FC BIIK-Kazygurt(カザフスタン) vs フランクフルト(ドイツ)
8 Gintra Universitetas(リトアニア) vs スパルタプラハ(チェコ)
9 ŽNK Pomurje(スロベニア) vs ASDトレス(イタリア)
10 スターベック(ノルウェー) vs ヴォルフスブルク
11 Apollon LFC(キプロス) vs Brøndby IF(デンマーク)
12 MTK Hungária FC(ハンガリー) vs ノイレンバッハ(オーストリア)
13 ŽNK Osijek(クロアチア) vs FCチューリッヒ(スイス)
14 リヴァプールLFC(イングランド) vs リンショピン(スウェーデン)
15 トウェンテ(オランダ) vs PSG(フランス)
16 Stjarnan(アイスランド) vs WFC Zvezda-2005(ロシア)

2連覇中のヴォルフスブルクは、ノルウェーのスターベックとの対戦が決定した。また、昨季までティレソーの中心選手だったマルタは、同じスウェーデンのクラブ、ローゼンガードのメンバーとして再び決勝の地を目指す。

今回のドローイングでは2回戦の組み合わせも決定された(以下の表を参照のこと)。やや悲劇的なことに、フランスからの2クラブ、オリンピック・リヨンとPSGが、両チームが1回戦を勝った場合、激突することになる。いずれも準々決勝前に姿を消すには惜しいチームだが、いずれかが今年中に消えてしまうことが決定した。

UEFA WCL 2014-15組み合わせ
#
1 13の勝者 vs 1の勝者
2 2の勝者 vs 4の勝者
3 15の勝者 vs 3の勝者
4 10の勝者 vs 12の勝者
5 14の勝者 vs 16の勝者
6 5の勝者 vs 6の勝者
7 7の勝者 vs 9の勝者
8 11の勝者 vs 8の勝者

日程は以下の通り

  • 1回戦(32->16)/2014年10月8日〜16日
  • 2回戦(16->8)/2014年11月8日〜11月13日
  • 準々決勝(8->4)/2015年3月21日〜29日
  • 準決勝(4->2)/2015年4月18日〜29日
  • 決勝戦(@ベルリン)/2015年5月14日

※ラウンド16の誤りを訂正 

イングランド女子代表は、8月21日(現地時間、以下同)、ウェールズとのグループ6における1位2位対決を4-0で制した。両チーム残り1試合で勝ち点差が8に開いたため、この時点でイングランドのグループ6での首位が決定し、スイスに続いて2カ国目のヨーロッパ枠からの出場国となった。これで、24カ国中、3分の1にあたる8カ国まで出揃ったことになる。

一方の敗れたウェールズだが、出場権を完全に逃したわけではない。各グループ2位のチーム同士を比べて上から4番目となれば、プレーオフへの出場権を得ることができる。このプレーオフで2連勝すればヨーロッパ8枠の最後の1枠から本大会へ出場する権利を勝ち取ることになる。

なお、21日にはもう1カ国、ドイツの出場権獲得が決まる可能性があったが、こちらはロシアがスロヴァキアに勝って望みをつないだために、持ち越しとなった。

参考リンク Wikipedia -“2015 FIFA Women’s World Cup qualification (UEFA)”

NWSLは8月20日(現地時間。以下同)に行われたスカイブルーとヒューストンの試合で、プレーオフ以外の全日程を終えた。最後の盛り上がりとして、プレーオフに加え、各種表彰の発表が残されている。

その第一弾として、21日ゴールデンブーツ賞(得点女王)の発表がなされた。受賞者はシアトル・レイン所属でスコットランド女子代表のキム・リトル。NWSLの新記録となる16ゴールで今季のシアトルの快進撃を支えた中心選手だ。

他の賞についても、22日に新人賞、25日に年間ゴールキーパー賞が発表され、その後は1日おきに年間ディフェンダー賞、年間監督賞、年間MVP、そして最後の29日にベストイレブンが発表となる。

キム・リトルの所属するシアトル・レインは24日にプレーオフ準決勝、ワシントン・スピリット戦を控えている。


参考リンク

8月21日、アジア大会に向けたなでしこジャパンのメンバー18人が発表された。初招集は、浦和の臼井理恵、INACの1年目増矢理花、そして日体大の羽座妃粋の3選手。このメンバーで、9月9日からトレーニングキャンプに入り、13日の山形で行われるガーナ代表との試合とその後のアジア大会に望むことになる。

岩清水梓DF31986/10/14162ベレーザ

なでしこジャパン・アジアカップ2014招集メンバー
名前 Pos. # 生年月日 身長 所属クラブ
海堀あゆみ GK 1 1986/09/04 170 INAC
山根恵里奈 GK 18 1990/12/20 187 ジェフL
長船加奈 DF 5 1989/10/16 170 ベガルタ
羽座妃粋 DF 17 1996/03/16 167 日体大
臼井理恵 DF 15 1989/12/28 170 浦和L
有吉佐織 DF 2 1987/11/01 159 ベレーザ
北原佳奈 DF 20 1988/12/17 173 新潟L
宮間あや MF 8 1985/01/28 157 湯郷ベル
川澄奈穂美 MF 9 1985/09/23 157 INAC
阪口夢穂 MF 6 1987/10/15 165 ベレーザ
木龍七瀬 MF 14 1989/10/31 161 スカイブルー
中島依美 MF 7 1990/09/27 158 INAC
猶本光 MF 17 1994/03/03 157 浦和L
髙瀬愛実 FW 10 1990/11/10 164 INAC
吉良知夏 FW 11 1991/07/05 161 浦和L
増矢理花 FW 12 1995/09/14 160 INAC
菅澤優衣香 FW 13 1990/10/05 168 ジェフL

※1.背景黄色の選手は初選出です。


参考リンク