advertisement.

HOME<書かれた記事の一覧<2014年10月

Month: 10月 2014

UEFA Women’s Champions League(UEFA女子チャンピオンズリーグ)のRound 32の2nd legが10月15日、16日にかけて行われた。結果は以下の通り。

UEFA WCL 2014-15 Round 32結果(※太字が勝ち抜いたクラブ)
#
1 KKPK Medyk Konin(ポーランド) 2-0
0-3
グラスゴーシティー(スコットランド)
2 Ryazan-VDV(ロシア) 1-3
0-2
FC Rosengård(スウェーデン)
3 ACF Brescia(イタリア) 0-5
0-9
オリンピック・リヨン(フランス)
4 Clube Atlético Ouriense(ポルトガル) 0-3
0-6
Fortuna Hjørring(デンマーク)
5 SK Slavia Praha(チェコ) 0-1
0-3
バルセロナ(スペイン)
6 Raheny United(アイルランド) 0-4
1-2
ブリストルアカデミー(イングランド)
7 FC BIIK-Kazygurt(カザフスタン) 2-2
0-4
フランクフルト(ドイツ)
8 Gintra Universitetas(リトアニア) 1-1
1-1(PK4-5)
スパルタプラハ(チェコ)
9 ŽNK Pomurje(スロベニア) 2-4
1-3
ASDトレス(イタリア)
10 スターベック(ノルウェー) 0-1
1-2
ヴォルフスブルク
11 Apollon LFC(キプロス) 1-0
1-3
Brøndby IF(デンマーク)
12 MTK Hungária FC(ハンガリー) 1-2
2-2
ノイレンバッハ(オーストリア)
13 ŽNK Osijek(クロアチア) 2-5
0-2
FCチューリッヒ(スイス)
14 リヴァプールLFC(イングランド) 2-1
0-3
リンショピン(スウェーデン)
15 トウェンテ(オランダ) 1-2
0-1
PSG(フランス)
16 Stjarnan(アイスランド) 2-5
1-3
WFC Zvezda-2005(ロシア)

Notes

  • フランクフルトは1st legで、過密な遠征日程もあって、終盤に同点ゴールを許してしまい、2-2。ホームでの2nd legは4-0で勝利。
  • PSGとリヨンが勝ち上がった事によって、Round 16で早くも昨シーズンのクープ・ドゥ・フランス決勝カードでヴァレーカップ決勝カードでもあった2クラブによる対戦がUWCLでも行われることに。
  • ノイレンバッハとヴォルフスブルクが共に勝ち進んで、昨シーズンのベスト8進出チーム同士が早くも対戦決定。
  • シアトル・レインの控えGKの、ヘイリー・コップマイヤーがアポロンLFCのゴールキーパーとして先発。1st legでは相手をシャットアウトしたが、同じくフル出場した2nd legの試合に延長戦で2ゴールを許してしまい、チームは敗退した。
  • グラスゴー・シティーが1st legを0-2で負けて敗退が危ぶまれたものの、2nd Legの延長で勝ち越しゴールを決めて、3-0で勝利し、勝ち進んだ。
  • FA WSL 2013年チャンピオンで、先日リーグ2連覇を達成したばかりのリヴァプール・レディースが、2nd legでスウェーデンのリンショピンに0-3で破れたため、本戦初戦での敗退が決まった。
  • 安藤梢(フランクフルト)は、 1st leg では、89分にガーレフリーケスに代わって出場し、2nd legでは、フル出場した。
  • 田中明日菜(フランクフルト)は、1st leg では、ベンチ入りしたものの出場せず、2nd legでは、79分にマロジャンに代わって途中出場した。
  • 熊谷紗希(リヨン)は、1st leg ではフル出場し、2nd legでは、すでに大勝していたため温存も込めてか前半で退いた。
  • 未だ怪我が心配されるヴォルフスブルクのゲスリングが、2nd legでフル出場。

以上の結果を受けて、Round 16の組み合わせは以下のように決まった。

UEFA WCL 2014-15 Round 16 組み合わせ
#
1 FCチューリッヒ vs グラスゴー・シティー
2 ローゼンガード vs Fortuna Hjørring
3 PSG vs オリンピック・リヨン
4 ヴォルフスブルク vs ノイレンバッハ
5 リンショピン vs WFC Zvezda-2005
6 バルセロナ vs ブリストルアカデミー
7 フランクフルト vs ASDトレス
8 Brøndby IF vs スパルタプラハ

日程は以下の通り

  • 2回戦(16->8)/2014年11月8日〜11月13日
  • 準々決勝(8->4)/2015年3月21日〜29日
  • 準決勝(4->2)/2015年4月18日〜29日
  • 決勝戦(@ベルリン)/2015年5月14日

 

今年の4月にオーストラリア女子代表のデ・ルース監督の解任(cf. “オーストラリア女子代表が監督を変更、その背景とは”)があった後、臨時代行監督としてアジアカップ2014ベトナム大会でチームを指揮したアレン・スタジック氏がそのまま後任に正式決定した。発表があったのは、9月22日だった。一部では、長年イングランド女子代表監督を務めたホープ・パウエル氏になるのではという見方もされていたが(cf. “Alen Stajcic and Hope Powell on short list for Matildas job”)、サプライズは無く、スタジック氏に決定した。

オーストラリア女子代表は、カー、ケネディ、ファン・エグモンド、フォードなどでの二十歳前後の選手が中心の非常に若いチームだ(最年長のデヴァンナにしても今年で30歳になる)。スタジック新監督も、来年のカナダ大会では「メダル争いに加わりたい」と言いつつも、その若い選手達をどう長いスパンで育てていくかということに気を使っている。

 ワールドカップでは、一回負ければそれで終わりということがある。若いチームとして、戦術的なことや技術的なことの訓練をするだけでなく、アメリカやドイツ、あるいは日本といったチームに挑戦することになった時の為にも、チームを成熟させてゆくことも必要になる

オーストラリアサッカー協会公式発表によれば、スタジック氏は、最低でも2016年のリオオリンピックまで監督を務めることになるという。

 アレン・スタジック監督、プロフィール

1973年生まれ。コーチとしての経歴は、2006年から2009年までオーストラリアU-20女子代表の監督を務めたのち、2008年-2009年シーズンからは、WリーグのシドニーFCの監督も務め、年間優勝に2度輝く。2013年の国際女子クラブ選手権(IWCC)では3位。


参考リンク

 

1.海外組は呼べる

10月25日から30日にかけては、FIFAによって決められた「reserved dates」に指定されています(FIFAによる文書PDFはこちら)。この期間に、ヨーロッパ予選のプレーオフやCONCACAF予選の決勝などが行われます。これらの国際大会と並行して各国の代表も、親善試合を組んでおり、例えばドイツは、25日にフランスと、29日にスウェーデンとそれぞれ試合をすることになっています。フランスとドイツは共に、この間リーグ戦は行われません。したがって、フランスとドイツで活躍するなでしこジャパンメンバーを呼ぶ事は十分可能であると考えられます。次に海外組を呼べるとしたら、2015年のアルガルベカップまで待つ事になってしまいます。

2.鮫島選手と近賀選手が怪我から復帰している

ロンドンを戦ったなでしこジャパンメンバーのうち2人がそれぞれ怪我で長期離脱していた時期がありました。2人というのは鮫島選手と近賀選手です。近賀選手は、すでにご存知の方も多いと思いますが、今シーズンはじめにアーセナル・レディースに移籍し、シーズンを通して活躍しました。鮫島選手は、今年のアルガルベのメンバーに招集されたものの離脱を余儀なくされ、その後もNWSLでプレーすることは叶わなくなってしまいましたが、ベガルタ仙台レディースにエキサイティングシリーズより加入した後は、4試合ともフル出場しており、コンディションの回復が伺えます。ロンドンオリンピック以降で鮫島選手と近賀選手を同時にメンバーとして考慮できるのは初めてのこととなります。これが2つめの理由です(とはいえ、中島選手の怪我が新たな懸念として最近になって浮上してしまったのですが)。

3.実際の会場でホスト国と試合をする

28日のバンクーバーのBCプレイスという会場は、カナダ大会の決勝戦で使われるスタジアムです。また、もう1つのエドモントンにあるコモンウェルス・スタジアムも実際に使われるスタジアムです。このサイトでも何回か取り上げていますが、両スタジアムとも人工芝のスタジアムです。なでしこリーグの試合はほとんどが天然芝で開催されているので、今回のカナダ遠征が、選手達に取っては実際の人工芝とはどんなものかということを知るチャンスになります。そして、実際にそこでプレーをすることで教訓を得られ対策をすることができます。一部メディアでも言われていることですが、今回の遠征には「予行練習」的な側面があることは確かです。

4.「若手」は試した

「ドイツ大会とロンドンオリンピックから主力メンバーが変わっていない。世代交代はどうなんだ」と散々言われているなでしこジャパンとは言え、2013年のアルガルベカップ、2014年のアジアカップ、そして先月行われたアジア大会で、「若手」を試しました(例えば、2013年のアルガルベカップ、ノルウェーとの試合のゴールキーパーを覚えていますか?)。ワールドカップまで残り250日以下となったいま、もう新たに新戦力を試してる余裕はないと思います(あるとしても2015年のアルガルベが最後です)。果たしてどの「若手」選手が「合格」したのか、それが今回の発表で明らかになることでしょう。

UEFA女子チャンピオンズリーグのノックアウトステージが、10月8日から始まる。女子ブンデスリーガのフランクフルトは、FC BIIK-Kazygurtとの初戦をアウェイで迎える。この試合は、嬉しいことに、カザフスタンサッカー協会の公式YouTubeチャンネルで生中継される予定となっている。

キックオフは、日本時間で10月8日の17:00(現地時間で14:00※日本との時差は3時間)からの予定。チャンネルのアーカイブを確認したところ、生中継された映像は基本的に保存されているので、時間の都合が合わなければ後から見る事も可能だ。

なお、スペイン代表、ヴェロニカ・ボケーテのツイートによると、フランクフルトは今回の遠征で、飛行機を2回乗り換え、片道合計15時間の旅となり、移動距離は、4635kmにもなったという(以下のツイート)。チームがカザフスタンに着いたのは、10月7日と見られ、コンディション面がやや懸念されている。

advertisement.

アーセナル・レディース(以下、アーセナルL)は公式Webサイトを通じて、12月に行われる予定の国際女子クラブ選手権2014へ参加することを発表した(URL)。今シーズンのアーセナルLは、前節でFA WSLの優勝(リーグ優勝)の可能性は途絶えてしまったが、既にFA Women’s Cupのタイトルを手にしており、リーグ終了後にはマンチェスター・シティ・ウーマンとのコンチネンタルカップ決勝を控えており、「国内2冠」に王手をかけている。

アーセナルLが来日するのは2011年のチャリティー・ツアーに続いて2度目となる(その時の様子は写真でこちら(ゲッティ-“JPN: Arsenal Ladies FC Sight Seeing in Kyoto “)から見る事ができる)。その時は、INAC神戸レオネッサとTOYOTA Vitz CUPとして試合を行い、1-1で引き分けた(参照:アーセナル日本版Webサイト-“INAC神戸レオネッサ 1-1 アーセナル・レディース”※また、他にも日テレ・ベレーザや武蔵丘短期大学とも親善試合を行った。ツアーの詳細は、アーセナル公式のArsenal Ladies Japan Charity Tour 2011のページによくまとめられている)。

今年のIWCCにおいて、なでしこリーグの岡山湯郷ベルが既に出場権を獲得しているが、アーセナルLの記事によれば、南米チャンピオンの、サン・ジョゼ・エスポルテ・クルーベとオーストラリアのWリーグの優勝クラブ、メルボルン・ヴィクトリーも参加するという(※昨年のCSDコロコロとシドニーFCの枠)。

なお、ここからは筆者の推測になるが、アーセナルLが招待されたということは、UWCLのチャンピオンであるヴォルフスブルクの出場は昨年同様に叶わなかったと見られる。

 

人工芝問題に少し動きがあった。

これまでの経過
  1. 女子ワールドカップカナダ大会の人工芝問題 (第一回あらすじ) 8月23日
  2. カナダ大会の人工芝問題 2~選手達が反対する理由、あるいは反対しない理由~ 9月8日

FIFAは火曜日から団体でカナダ大会の開催予定地を巡る視察ツアーを始めた。最初に訪れたのはオンタリオ州のオタワにあるTDプレイススタジアム。FIFAの派遣団は、カナダのクラブチーム、オタワ・レッドブラックスの練習する中、スタジアムに降り立って、人工芝を注意深く観察したという。設備なども含めて総合的に視察し終えたあと、Tatjana Haenni (FIFA大会課長補佐兼女子大会委員長※FIFA’s deputy director of the competitions and head of women’s competitions)が人工芝開催について意見を求められ、こうコメントした。

「決定が変更される予定は無い。人工芝開催がフェアであるかについては何とも言えないが、決まった事は決まったことだ」

 続いて、このHaenni氏(※写真上)のコメントと並んで、カナダサッカー協会会長であるピーター・モントポリ(※Peter Montopoli、下写真の左から2番目)氏のコメントも報じられている。彼は選手たちが求めている、FIFA・カナダサッカー協会との対話が行われる可能性はほとんど無いと述べたという。曰く、「対話ということに関して言えば、大会が人工芝の上でで行われることについては長い間そういう理解があったでしょう」と述べた。

 確かに、カナダ大会開催決定から、選手達が弁護士を立てて公式に反対声明を掲げるまでには、ある程度長い期間があった。モントポリ氏はここを選手側の弱点として突いている。ところで、モントポリは人工芝問題をさておいた上で、カナダ大会の成功を以下の様に大きく意気込んでいる「もし、私たちの目標である150万人の観客を集められれば、カナダでの単一スポーツにおける過去最大のスポーツイベントとなり、男子ワールドカップを除いた最大のFIFAの大会になる」(※参考として今年行われたブラジルワールドカップの動員数は、FIFAによると、約300万人)。

 しかし、FIFAにも人工芝開催と決めたからには最善を尽くす姿勢が見られる。視察団は各スタジアムのグラウンドの表面を調査するために、専門の独立コンサルタントを雇って開催予定地を巡ることになっているのだが、この人物は、モントポリ氏によれば、2007年のU-20男子ワールドカップカナダ大会の際にも調査に当たった経験のある者だと言う。さらに、考えを変えるつもりが無いのにも関わらず、なぜわざわざコンサルタントを雇ったのかと聞かれたHaenni氏は「人工芝のクオリティは多くの人が関心を持っているからです。人工芝と言えど様々です。古いものも新しいものもある。いくつかテストをすることによって、それらの質を分類できます。どういう芝が良い芝なのかを知る助けになります」と答えた。人工芝で開催するからにはできるだけ良い芝で、という姿勢は一応見せている。

 ちなみに、オタワは12月6日に組み合わせ抽選会が行われる場所である。


参照記事


筆者より

並行するようにして、選手達は弁護士団と公式に裁判を起こすことになったようです(参照: Equalizer -“Players officially file lawsuit against FIFA, CSA over artificial turf at 2015 Women’s World Cup”)。7月の時点では、弁護士を立ててFIFAとの公式な会談を要求するという、選手からの「警告」段階に留まっていましたが、その時に「法的手段も辞さない考え」であったのをついに実行した形に成ります。

※1. FIFAのHaenni氏は「代替案は無い」と言っていますが、実は1つ提案されているものがあって、それが本来第3回で扱う予定の内容でした。これは持ち越しあるいはボツになります。※2. 訳の部分は必ずしも厳密になっていない場合がありますので、ご了承ください。